「クレジットカードのショッピング枠の現金化」にご注意ください

最近、「クレジットカードのショッピング枠の現金化」をめぐるトラブルが増加しています。現金化を目的としたカードの利用は、後に、利用者ご自身が多大な被害を受けることとなりますので、絶対に利用しないでください。

「クレジットカードのショッピング枠の現金化」とは

クレジットカードには、通常、商品やサービスを購入し、後で支払いを行う「ショッピング機能」と、カードを使用し、お金を借りる「キャッシング機能」があり、それぞれ利用できる金額枠が設定されています。
「クレジットカードのショッピング枠の現金化」とは、この2つの機能のうち、「ショッピング機能」として設定されている金額枠を業者を通じて現金化する目的で利用することをいいます。

「クレジットカードのショッピング枠の現金化」の手口

具体例1. キャッシュバック方式

キャッシュバック付の商品をクレジットカード決済で購入させ、購入した商品とともに現金を渡す方式です。

①現金が必要になり、「商品を10万円で買ってくれれば9万円キャッシュバック!」というインターネット広告を通じて、クレジットカードで10万円の商品を購入する。

②クレジットカードの決済後、商品と9万円の現金を受取る。

③クレジット会社から10万円分のクレジットカードの請求書が届く。

具体例2.買取屋方式

クレジットカードのショッピング枠で商品などを購入させ、その商品を業者が買取ることで現金を渡す方式です。

①現金が必要になり、「即日融資」「ショッピング枠で現金化」などの広告を見て、クレジットカードで10万円の商品を購入する。

②購入した商品を同じ業者に9万円ですぐに転売し、現金を受取る。

③クレジット会社から10万円分のクレジットカードの請求書が届く。

利用者は、一時的に9万円の現金を手にする代わりに、結局は、クレジット会社に対する10万円分の債務を負うことになります。

利用により受ける被害

「クレジットカードのショッピング枠の現金化」を利用することにより、一時的に現金を手に入れることができたとしても、後日、クレジット会社より、キャッシュバックとして受取った金額や業者が買取った金額より高額なクレジットカードの支払請求があり、多大な債務を負うことになります。

また、クレジット会社では、このような使用は認めていませんので、規約違反として、「カードの利用停止」や「カードの強制退会」などのペナルティを受けることになり、さらには、換金をする際に業者に提供したカード番号や個人情報などが悪用されたり、思わぬトラブルに巻き込まれる恐れもあります。

被害に遭わないために

「クレジットカードのショッピング枠の現金化」は絶対に利用しない

上記のとおり、「クレジットカードのショッピング枠の現金化」の利用には、債務が膨らむ、クレジット会社からペナルティを受けるなど様々なリスクがありますので、絶対に利用しないでください。

「安心」・「安全」という文言を信用しない

クレジットカード現金化業者は、「安心」「安全」「合法」など広告などでうたっていますが、実際はクレジットカード規約に違反する大変危険な取引ですので、決して信用しないでください。

契約内容を不審に感じたら契約しない

仕事を探しているときや融資を受けようとしているときなど、ご自身が「クレジットカードのショッピング枠の現金化」を利用する意思を持っていない場合でも巻き込まれるケースがありますので、内容に不審を感じたときは、きっぱりと断ってください。
断りきれず利用してしまったときは、すぐにご家族や最寄りの消費生活センターに相談してください。

多重債務で悩んでいる場合は、消費生活センターや弁護士会などに相談する

借金の整理をするために、「クレジットカードのショッピング枠の現金化」を利用してしまうケースが多くありますが、多重債務問題を解決するには、信用できる機関に相談することが大切ですので、まずは、消費生活センターなどが開設している多重債務相談窓口や弁護士会などが無料で行っている法律相談などの窓口に相談してください。

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